今週のお題「制服」
ふと、駅で高校生たちの制服姿を見かけて、なんとも言えない気持ちになったの。
シャツの裾が出てたり、リュックがパンパンだったり、ちょっと猫背だったり──でも、その姿が“今しかない一瞬”に見えて、胸がぎゅっとなった。
私にも、制服を着てた日々があった。
朝、眠い目をこすりながらアイロンかけたり、ボタンを無くして焦ったり、夏は汗でべたつくし、冬はタイツとの相性が最悪だったり。
でも、不思議と「嫌い」じゃなかったのよね。
制服って、窮屈で面倒くさいものなのに、同時に“守られてる感じ”もあったの。
「これは学校の決まりだから」「みんなこうしてるから」っていう理由で、自分の色を隠せる安心感みたいなもの。
社会に出ると、それがなくなった。 服装も、言葉も、表情も、自分で選ばなきゃいけない。 選んだ結果で評価されるし、責任も自分に返ってくる。
だからなのかしら、あの頃の“統一感”が、ちょっと羨ましくなるときがあるのよね。
もちろん、制服を着てるときはそんなこと思ってなかった。
「早く私服で過ごしたい」「制服ダサい」「ルール厳しすぎ!」──文句ばっかり言ってた。
でも、今ならわかる。 制服って、“自分がどこにいて、誰と並んで、どんな日々を過ごしていたか”を形にしてくれてたんだって。
捨てられなかった制服、クローゼットの奥にまだある。 もう着ないけど、あの頃の自分を覚えてる証として、たぶんまだ手放せないの。
制服って、不思議ね。 ただの服じゃないのよ。あれ、たぶん“時間の標本”なのよね。
👠「オネェの“制服”日記でした。思い出って、忘れたくないものほど布に宿るの。着られなくなっても、心のどこかに、きっとまだ袖があるのよ。」
💡ちょっと補足:この記事だけじゃ物足りないアナタには、この解説記事もあるわよ!