まさかの出来事よ。
あたしの夏の相棒──エアコン様が、突然のご乱心。
朝からなんだか様子がおかしいと思ってたのよ。ピッてつけても、ぬる〜い空気。
風は出るけど冷たくない。「それ、あたしのため息と同じ温度じゃない?」って言いたくなるくらい。
で、仕方なく引っ張り出したのが、押し入れの奥に眠ってた扇風機。
正直、頼りにしてなかったの。
でもね、これが意外と悪くなかったのよ。
扇風機って、風しか出さないくせに、
なんだかすごく健気なのよ。ずーっと一生懸命回ってくれるの。
「大丈夫?あたし、がんばるからね!」って言ってる気がしてきて、ちょっと愛しくなったわ。
最初は、「無理無理、やっぱ冷風が欲しいのよ」って思ってたけど、
首振りモードにして、濡らしたタオルを首に巻いてみたら──あら?けっこうイケる。
あと、うちわで仰ぎながら風を受けたら、それなりにサバイバル気分も味わえるのよね。
冷たい麦茶とスイカなんかをセットすれば、もうそれだけで“昭和の夏感”満点。
ちょっとノスタルジーまで感じちゃって、
「あたし今、季節に逆らわずに生きてる」なんて妙にポエムな気分にすらなったわ。
とはいえ──
夜はキツかった。
蒸し蒸しして、寝返りのたびに汗でベタッ…って。
「風…もっとこっちに…頼む…」って、扇風機に心で念を送りながら眠りについたわ。
エアコンが復活するまでは、しばらく“人力涼感生活”よ。
でもなんか、こういうのも悪くないって思えるのは、扇風機の静かな働きのおかげかしら。
👠「オネェの“エアコン故障日記”でした。便利さがないときこそ、意外な愛着が芽生えるもんなのよ。たまには“風だけの夏”も、悪くないわよ?」
💡ちょっと補足:この記事だけじゃ物足りないアナタには、この解説記事もあるわよ!